月とタネの濃密な関係 

 昔の人は、木は水分が少ない下弦の月に伐る」「満月は不漁、新月は大漁」など月との関係を感じる習わしは林業や漁業で一部残っているが、農業のそれは、農薬や化学肥料の普及とともに忘れさられていった。
 月の満ち欠けと海水の動きが連動するように、地球上の生きものすべての体に流れる水も反応する。そのことをより知り利用してきた昔の人の知恵を、"農"に取り戻してみるのもいいだろう。

① タネまきは大潮の日に
タネは満月の3~5日前から満月の日までにまくと、ゆっくり発芽して根の成長がよい。その後も大きく育って実も多くつけるとされる。また、新月から満月にかけての"月が満ちるとき"は作物の根や葉、茎などがよく成長するので新月の頃にタネをまくとよいとの意見も一部ではある。

② 定植は新月の頃
定植は新月の3~5日前から新月行う。新月から満月にかけて活発になる栄養成長で苗が土にしっかり定着成長し、葉も茎も大きく成長しやすいからだ。

③ 月が満ちるときに成長
月が満ちていく新月から満月にかけての間、作物は根から栄養や水分をぐんぐん吸収して、茎や葉を成長させてゆく。逆に新月に向かって月欠ける時は成長が遅くなり、蓄えた水分も根に下がっていく。そのため、この時期に雑草を刈ればダメージが大きく効果的とされる。

④ 月が欠けるときにタネを残す
月が欠けていく満月から新月にかけては、葉で光合成をしてつくった栄養やエネルギーを、子孫を残すための生殖成長に使う時期。花を咲かせ、実を結び、タネをつけるのがこの頃だ。

⑤ 満月は地上の実、新月は地中の実
上弦の月から満月にかけては、葉や茎などの地上部に栄養分も水分も多く集まるため、みずみずしさがおいしいナス、トマト、キュウリなどの果菜類、サラダ菜などの葉菜類の収穫にピッタリだ。逆に、下弦の月から新月にかけては根に栄養分や水分が集まりやすいので、ダイコンなどの根菜類を収獲するとよいとされている。

⑥ 月の明かりで目を覚ますタネ
月光も発芽には重要な要素とされてきた。発芽がもっともいいとされる満月の光の強さは、三日月の12倍もあることがわかっている。

⑦ 虫は満月に生まれる
昆虫は、満月の3~5日前に産卵して、新月に孵化する傾向が強い。この時期は日被害が大きくなる前に、卵や孵化後の幼虫を取り除こう。一説では、新月の頃は病気が発生しやすいとも。

⑧ タネとりは新月に
タネの収穫は水分が根に集中する新月までに行うのがベスト。収獲後もタネの乾燥がすすむため、カビや虫などがつきづらく保管もらくになる。


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地球の自転と太陽・月の動き

月齢カレンダー

参考資料

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